子どもがあこがれる職業として選ばれる看護師が実は《離職率が高い》。
そんなことは「実は」でもなく、もはや常識ですね。
高齢社会において、このまま看護師の離職を止められないようなら医療の問題はもっと大きくなると感じています。
◆看護師の離職までの《負のループ》
☆看護師に憧れる☆(幼少期)
⇒看護師を目指す(看護学校入学)
⇒看護師になる(国家試験合格)
⇒働き出したら辞める(離職)
このループはどうにかできませんか?(;´・ω・)
今回は離職率についてのデータが協会新聞にありましたので、抜粋してご紹介いたします。
ただし考察はわたし個人的な考えによるものですのでご承知おきください。
☆データは2022年4月号の《協会ニュース》より引用しております。
そして最後に、私の看護師としての経験談や持論も展開しておりますので、興味がある方は最後まで読んでいただけると嬉しいです(^^)
需要はあるのに常に看護師不足
年々高齢者は増え続け、若者が減る時代。
看護される側が増加の一途なんだから、看護する側のマンパワーは是が非でも確保したいところですよね。
おかげさまで優しいイメージの白衣の天使はいまだにキッズ(特に女の子)のあこがれの職業ランキング上位に入っています。
しかし現実はそう甘くもなく、《理想と現実のギャップ》に辞める人続出。
辞めずに働いている人もヤツレていく人続出。(;”∀”)
昔、看護師は3Kと言われていました。
- キツイ
- 汚い
- くさい
しかし今は3Sです。
- ストレス(対看護師)
- ストレス(対医者や他職種)
- ストレス(対患者)
さらに賃金の問題や過労などなど。
こんな状況は打破したいですよね。
現場にはいらっしゃらない上の方々よ。なにか施策を。。
さて、本題に入りましょう。
調査の〖前提条件〗
調査は以下のように行われました。
<調査概要>
- 調査対象:全国の病院8202施設
- 調査期間:2021年10月1日~11月22日
- 有効回収率:32.5%
対象は病院で働く職員ですね。
ここにはないですが、正規職員のようです。
他の調査をあまり知らないので大きな声では言えませんが、有効回収率低すぎませんかね?30%て。
調査の結論
正規雇用の看護職員の
2020年度離職率は10.6%でした。
10人に1人は辞めたということですね。
看護職員の〖離職率〗
データから見る離職率

2020年度の看護職員の離職率は、
- 正規雇用の看護職員全体では10.6%
- 新卒採用者では8.2%
- 既卒採用者では14.9%
既卒での離職はいろいろと理由があるので仕方ないとも思えます。
ただ問題は新卒離職者ですよね。
新卒採用での離職率の高さは個人の問題じゃない
なりたくてなった看護師を1年で辞めてしまうということは、やはり全体に問題があるとしか思えません。
これは個人レベルの問題じゃないですね。
あんなに頑張って徹夜して国家試験の勉強や実習を乗り越えたのに1年で辞めるなんて。
(次への転職という選択肢をとった方もいらっしゃるとは思いますが)
社会全体か、医療界か、看護界か。
⇒理想と現実だとしたら、そもそもイメージを変えないといけない。
⇒システムの問題としたら、学生のカリキュラムを変えないといけない。
⇒医療界の問題としたら、医師会の権力を3分の1くらい看護へ受け渡してほしいところ。
もちろんさまざまな活動を通して全部やってくれているとは思います。
ただし、私のような”下々の者”まで影響が届いてはいませんよという話( 一一)
看護職員としての〖就業継続の意向〗調査
データを見てみる

今後も看護職員として働き続けたいと思うか?という問いに対して
- 「とてもそう思う」が25.4%
- 「ややそう思う」が42.2%
合わせて67.6%に継続の意向がありました。
年齢別に見ると20代で職業継続意向が他の年代と比較して低い。
という報告。
データが読めないのでうまく考察はできませんので((´∀`))完全な偏見でものを言わせていただきます。
お金に困っていないなら辞めている人が大半だと思います
コロナによる心身の変化
私が注目した項目2つ


私が注目したのは、一番下と下から2番目ですね。
- 「生活の充実感や楽しみがない」
- 「将来に希望が持てない」
という2つです。
看護師として働く上での持論
持論として、
仕事以外の時間が充実していないと仕事のモチベーションは維持できない
ということがあります。
これは過去6回看護師として転職した私の経験から得た持論です。
持論が生まれた過去の転職経験
希望と夢を持って、東京の最先端の医療を学ぶべく心臓特化の大病院のICUへ就職したけどメンタルを病んで1年持たなかった過去。
同じく東京の某荻〇病院で人間性の欠けた医師からパワハラを受けてストレスまみれになった過去。
逆に、沖縄応援ナースで仕事は忙しかったけどプライベートが超充実していたために苦痛は微塵もなかった経験。
そんな私がたどり着いた答えは、
看護師のライフワークバランスは、むしろ私生活に満足度を求めるべき
というもの。
私生活に満足していたら、自然と仕事も頑張れる。患者さんへも優しくなれる。
そう感じたからです。
プライベートがないと仕事も頑張れない
しかし、今のコロナ渦、プライベートはありません。
- 外出も制限だから休みの日も楽しみは少ない。
- 防護服を着ていたとしても、仕事でコロナ患者と接触したら自宅へ帰るのも迷うほど。
これは仕事に対するモチベーションなんて上がりません。
- よほど強い使命感で看護師をやっている方か、
- 仕事がないと生活できないという方
のみが頑張れるって話でしょう。
おわりに:看護師は無理してやるもんじゃない
看護師は無理してやるものではないと感じています。
自分が幸せを感じられているからこそ患者さんへ丁寧な看護を提供できるというもの。
もちろん誰もがすべてに満足しているなんてのは無理な話です。
ただ、現状を前向きに捉え、自分は幸せだと感じることなら誰でもできます。
しかしコロナはそのことさえも難しくしているように思います。
徐々に沈静化が見えてきているとはいえ、疲弊している全国の看護師さん、頑張っていきましょう。
どうかどうか、自分を大切に☆